べっぴんさんの感想についての記事です。具体的には8週「止まったままの時計」の45話の紀夫と栄輔の乱闘(未遂)シーンの感想です。とは言っても紀夫の一方的な攻撃ということになるわけですが・・・。

やはり、仕掛けた紀夫が悪いというのが大半の意見だと思うのですが、ここであえて紀夫の気持ちになって考えてみました

スポンサーリンク

べっぴんさんの紀夫と栄輔の乱闘シーンを再現!何があった?

887266c428f2361d9f273cc8d4e86494_s
べっぴんさんで紀夫と栄輔の乱闘シーンがあったのはちょうどキアリス開店の日でした。紀夫も閉店後打ち上げが行われているキアリスに立ち寄ろうとはしたものの、さくらと栄輔、それにすみれのやり取りを見て帰ってしまったんですよね。

そして、事件が起こったのはその打ち上げが終わった後のことです。すみれとさくらは栄輔と3人でバラックに帰ってきました。実はバラックでは一人紀夫がいたのですが、そんなことを知ってか知らずか栄輔はさくらに優しい言葉をかけます。

それを目の当たりにした紀夫はバラックを飛び出し、栄輔に掴みかかります。結局、栄輔を押し倒した時点で紀夫は思いとどまったわけですが、よく見ると栄輔も紀夫を睨み返していました

その場はそれで収まったようですが、場合によっては夜中に関わらず、紀夫と栄輔の二人が大乱闘を引き起こす可能性もあったわけですね。

べっぴんさんの紀夫と栄輔の乱闘シーンの感想 結局悪いのは誰?

2a08dcd256c1a337029373ac70937ca6_s
紀夫と栄輔の乱闘シーン(正しくは乱闘未遂シーン)ですが、やはり仕掛けた紀夫が悪いという意見は致し方ないところです。しかし、紀夫の気持ちになって考えてみれば早かれ遅かれこうなっていた可能性は十分にあったんですよね。むしろあの程度で済んでよかったともいえます。

8週「止まったままの時計」の紀夫はかなり精神的に追い詰められていました。戦争から無事に帰って来て、紀夫は家族の安否も確認することができました。しかし、それがあまりにも自分が知っていた状況から変わってしまったことへの戸惑いと焦りが、怒りとなって現れてしまったわけです。

紀夫は過酷な戦場での体験で人を安易に信用できない性格に変わってしまいました。その一方で坂東家の当主として、すみれの夫として、そしてさくらの父親として守っていかなければという思いもあります。その思いが複雑に絡み合った結果、紀夫は孤独になってしまいました。

元々紀夫自身は責任感が強いのですが、それが一方で紀夫を縛り付けていることも事実です。また、当時の「女は家の中にいて、家族を守り、夫を支えるべき。表に出て働くなど以ての外」という風潮も関係し、すみれがキアリスで働くことに反対しているわけですね。

それだけに君枝や良子の夫たちや潔とゆりは、すみれ達の活動に賛同して協力している状況に紀夫はどうしても理解ができないというわけです。

まあ、これだけで紀夫の怒りの矛先が栄輔に向かったということであれば、栄輔にとってはとんだとばっちりということになるわけですが、実はそれ以前に紀夫は栄輔を警戒していました。それは感が鋭い紀夫だったからこそ、という理由もあるのです。

紀夫は栄輔のすみれへの気持ちに気づいてしまったと考えるのが自然です。それは栄輔の自分に対する視線もそうですし、何より紀夫の復帰の歓迎会でのさくらとのやり取りもそうです。

まあ、紀夫への視線はともかくとして、栄輔がさくらやすみれと親密にしているのを周りが容認しているのが紀夫には何よりの不満だったといえるでしょう。収容所でのかつての仲間の裏切りを思い出してしまった可能性もあります。

何より、すみれがこのときはまだ紀夫に他人行儀なんですよね。もちろんすみれが想うのは紀夫だけではあるのですが、キアリスの一件で紀夫との関係はあまり良くありません。以上のことが重なり合った上での今回の事件ということでしょうか。

このシーンの感想を聞いてみるとやはり紀夫の気持ちも分かる、という意見が結構多いんですよね。せっかくなので一つ感想を紹介したいと思います。

すみれたちがベビーショップで商いをすることについて紀夫さんは乗り気ではありませんでした。

戦地では過酷な状況で過ごしてきたせいで人が信じられなくなっているのでしょう。
それに、自分が戦地に行っている間に変わってしまったことが多すぎて心にも余裕がなかったのでしょうか。

さくらが父親の自分よりも栄輔さんに懐いていたり、敵として戦ってきたアメリカ兵が堂々と歩いているのは戦地で頑張ってきた紀夫さんにとっては辛い現実ですよね。

戦争での厳しい体験は戦地に向かった人間でないと分からないでしょう。しかし、潔が早くに帰国し、良子の夫・鉄二や君枝の夫・昭一が無事に帰ってきたことで、すみれたちは戦争から無事に帰ってきたことだけに意識が集中していたのかもしれません。

その結果、紀夫が戦地で過酷な体験をしたことに気が向かなかったということなんでしょうかね。

まあ、そんな紀夫も五十八の一喝で元の紀夫に戻りつつありますし、実は栄輔との乱闘騒ぎもこれが最初で最後です。残念ながらべっぴんさんの前半部分では紀夫と仲直りとする、というところまでは至らずに栄輔は姿を消してしまいます。

もし、栄輔が再登場をする際は紀夫としっかりと仲直りをしてもらいたいところですよね。

以上、紀夫と栄輔の乱闘「未遂」シーンの感想についてでした。